至極当たり前のことであるが、1日は24時間である。どんなに金持ちであっても、時間をお金で買うわけにはいかない。80歳まで生きたとして、この世で持ち得る時間はおよそ70万時間である。現在30歳であれば、あと約44万時間しかないことになる。
こんなに貴重な時間をあなたは有効に使っているだろうか。こんな質問をすると、いつも返ってくる言葉が「忙しい」である。
確かに、不況のため労働条件は悪化する一方である。安い給料で長時間働いている人も多いと思われる。無論、自分自身のために有効に活用できる時間も反比例する。中には、プライベートの時間がまったく取れないという人もいるであろう。
しかし、本当に時間がないのだろうか。どうでもよいテレビ番組を惰性で観ている時間や通勤電車の中でボーとしている時間、とりとめのない世間話をしている時間など。時間の無駄遣いに心当たりがあるのではないか。
そんな時間をやり繰りすれば、1時間くらいのまとまった時間になるはずだ。こういう時間を自分のやりたいことや行法の実践などに使うのだ。
仮に1日1時間として、1年間では365時間となる。通常1日の就業時間は8時間くらいであるが、労働時間に換算すれば1ヶ月半も自分のために働いたことになる。しかも、これを10年続ければ、およそ1年3ヶ月の労働に値する。たかが通勤時間や寝る前の僅かな時間がだ。当然、何もやらないのとは物凄い差が出る。
このように、時間の作出は工夫次第なのである。私が知る成功者たちも、この点は非常に長けている。彼らは、会社などの要職に就いており、また、社会的な地位があるゆえパーティーなどの付き合いが多い。そのため自由時間も限られるが、その分を細切れの時間を使って補っているのだ。
要はちょっとした工夫なのである。決して、1時間フルタイムで時間を設定するものではない。気付いたときに数分を上手に利用すればいいだけである。
みなさんも、もう安易に「忙しい」などとは言えないだろう。
いつ会っても「忙しい」を口にしている人をよく見かけるが、そのような人に限って実はそれほど忙しくないものだ。毎日「忙しい」というセリフを繰り返し口にすることで、現実以上に、自分が多忙だと思い込んでしまっているのだ。もちろん、自分自身のために使える時間も、自身が認識しているよりも多いことにも気付いていないはずだ。
決して、必要以上に忙しがってはいけないのだ。「忙しい」が口癖になっている人は、気をつけるがいい。
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