「太った豚より痩せたソクラテスになれ」という格言がある。分かりやすく言うと「満足する豚より不満足なソクラテスの方が良い」。知的好奇心を充たすことは、人間的な進歩の促進を意味している。満足した途端、人は進歩を止めてしまう。
知識はないよりあるに越したことはない。知識は不明を解消し、要らぬ心配や恐れを払拭してくれる。それは暗い夜道に街灯が点き、安心して通れるようになるのと同じである。また、その光源が強ければ強いほど、先を照らしだすことが出来る。つまり、不測の事態や障害に対しても、前もって備えることが出来るわけだ。
あなたが人より秀でており、光となって先頭を歩んでいく時、人はあなたの強い光を頼りに、あなたの後に従い歩むだろう。あなたの知識が経験と共に深みを増す時、それは教養となり、あなたの人生を豊かなものにするだろう。
一方であなたは、その知識や教養を裏付ける言動を取らなければ、足下を見透かされるだろう。人は態度や表情、そして何より行動であなたを判断する。私は素晴らしい教養と心性の持ち主だといくら言ってみても、誰も認めてくれはしない。”心と心の付き合い””裸の付き合い”などと言われるが、そこまで懇意を深めるまでが問題なのだ。
あなたが成功を求め、一握りの成功者を目指す時、成功理論に基いた言動がものを言うことは、重々ご承知のことだろう。すでにあなたは「知」を得、「行」を行なっているはずである。「知行合一」「言行一致」と呼ばれるような状態であれば、自ずと成功は約束される。
それでもまだ、成功への確信の抱けない方は、初心に帰ることである。謙虚に己の現状を振り返ってみよ。
知ったかぶりはしていないか?”無知の知”の精神で、自らの無知を知ることは、知的好奇心を高めるモチベーションとなる。”問答法”で常に自分に対し疑問をぶつけていくのもいいだろう。「なぜ自分は成功したいのか?」「なぜ自分は失敗ばかりしてきたのか」等々。あるいは、充分成功理論は学んだ、きちんと実践もしているという方も、過去の読み込んだ書籍を読み返していただきたい。結構見落としているものや、間違った実践をしている方もおられるのだ。
そして、一番気をつけていただきたいのは、成功理論を知り、知的好奇心を満足させ、これで出来るような錯覚を抱き、後は何もしない方である。
案外と、知識だけは豊富で理論づくめで、なぜ成功できないのか相談を持ち掛ける方が少なくないが、そのような人に限って成功をみないまま、あちこちと他団体を渡り歩いている。
成功理論を読み知っただけで成功できるなら、世の中成功者だらけである。
満足した豚になるな!不満足なソクラテスから、行動するソクラテスになれ。
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