今回は「空」について話そう。
「空」とは何かについて詳細を述べれば、このスペースに収まりきらないので割愛するが、簡単に言うと、あらゆる事象に対しありのままに受け入れることと捉えてもらえばいい。
喜怒哀楽と言われるように、人間は時や場合に応じて色々な感情を持つ。だから、人生や人付き合いは面白いのだが、時に人間は感情が混入することにより正しき道が見えなくなる。皆さんも自分で振り返ってみると分かると思うが、冷静に客観的に考えて行動した時と感情的になって行動した時とを比べてみると、恐らく感情に任せて行動した時の方が後になって後悔することが多いはずであろう。感情が邪魔をして正しい判断ができなくなっていたからだ。「空」を会得すれば、判断が感情に左右されなくなるになり、より適切になるのは言うまでもない。
また、私の潜在意識の理論はもうご存知かと思うが、感情は潜在意識にインプットされやすい。嫌なことがあった場合、悪感情やマイナス感情が潜在意識にインプットされるとマイナス因子となりマイナス現象として実現してしまう。
「空」を会得すれば、嫌なことを考えても、感情が伴わないことから、潜在意識に悪感情がインプットされることもないのだ。
さらに、「空」を会得すれば、振り子の法則にも左右されなくなる。すなわち、幸せな時に幸せだと感じた瞬間振り子はマイナスに振れはじめる。しかし、「空」はよい感情、悪い感情を問わず感情にとらわれないニュートラルな状態である。そのため、一旦プラスに振れた振り子がマイナスに振れることを防げるのだ。
このように「空」を会得すればいいことずくめなのだが、これは実に難しい。
人間は感情の生き物と言われるように非常に感情豊かにつくられているため、意識から感情を排除することが困難なのだ。
しかし、何事も訓練である。訓練次第では、誰でも私のように時には感情的になり、時には感情を意識から排除したりと感情を自由自在に操れるようになれる。それは、「空」を会得することも意味する。
もちろん、簡単なことではない。僧侶や宗教家でさえ「空」を悟ること自体、相当な修行が必要である。とにかく日頃から、自分自身やどんな出来事に対しても客観的に見ることを心がけるのだ。この繰り返しにより、やがてはありのままを受け入れることができる状態、すなわち「空」を体感できることであろう。
「空」を会得すれば、それはもう強力な武器を手に入れたも同然である。であれば、直ちに実践するがいい。
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